蔵王冬合宿山行記 北隊
メンバー:CL木下(3)、SL山本(3)、内山(2)、遠藤(2)、小島(1)、戸田(1)、武曽(1)、松坂(4)
12/26
天候:雪
0430 集合
0700 青根温泉、入山
1100 猫鼻
1350 名号峰
1420 名号峰周辺、幕営
出発、経過・設営、夕飯
12月26日、4時30分に片平に集まり、北隊は青柳先輩の運転の下で蔵王へ出発した。一年は西吾妻での初冬合宿は小島を除いて経験済みだったが、2泊3日(予備日も含めれば3泊4日)という行程に自分の体力が通用するのかという不安を抱えており、ラジオも流れていない静かな車内にはやや緊張感が漂っていた。日の上らぬ内に麓に到着し、ヘッドランプで視界を確保しつつ一塊になって出発の準備をした。ビーコンの動作確認を済ませ、登山口へ向けて行動を始めた。ヘッドランプに照らされた白い雪を見ながら歩くのは気持ち良かったが、徐々に日が上って明るくなってくると安心感があり、太陽のありがたさを感じた。登山口までは林道を通った。雪が浅く歩き易くはあったが、景色が変わらずかつ延々と続くので参ってしまった。長い林道を抜け、本格的なラッセルとなった。先輩方が強く、また適宜交代しながらラッセルを進めたのであまり疲れはしなかったが、自分は体力に自信が無かったので途中で挟まれる休憩がとても有難かった。休憩時にはグラノーラや菓子パン、チョコレートなどを頬張っている人が多かった。ラッセルを続け名号峰に午後の2時ごろに到着した。上りは問題無かったが、下りは踏み抜きが多く足を取られ苦労した。名号峰を下りて良い野営地を探しながら進行し、整地をしてテントを2張設営した。その日の晩は豚汁を作り米を炊いて頂いた。テントの中は温かく快適であり、雪が吹き付ける音を聞きながら就寝した。(戸田記)
12/27
天候:晴れのち雪
0430 起床
0630 発
1020 熊野岳
1150 刈田岳
1400 前山付近、幕営
12月27日、朝はショートパスタを茹でて頂き、テントを畳んで6時30分ごろに出発した。1日目の疲れと残り2日の山行への不安を感じたが、日の光を見ると元気が出た。熊野岳までに自然園を通ったが、一様な斜面がどこまでも続いているように見え、まるで天上へ続く道を歩いているかのように感じられた。斜面を上り終え、視界の効かない中をコンパスを頼りに熊野岳へ進んだ。熊野岳のピークを踏み、馬の背を通って刈田岳へ向かった。それまではほぼ人とは合わなかったが、馬の背から刈田岳辺りは多くの登山者とすれ違えた。エコーラインを横切り、避難小屋まで下って行ったが道中は踏み抜きが多かった。避難小屋から前山までの上りでも踏み抜きに苦しめられ、結局杉ヶ峰には至らずに前山周辺で幕営した。整地していると若い声が聞こえて来て、見てみると南からの隊だったので驚いたのと同時に見慣れた顔を見れて安心した。その日は南隊も同じ地点で幕営した。晩は冷えた手足を温めながら薄いカレーにコンソメを溶いて頂き、2日分の疲労を感じながら就寝した。(戸田記)
12/28
天候:曇り
0400 起床
0600 発
0630 杉ヶ峰
0820 屏風岳
1010 幕営地発
1100 エコーライン
1300 すみかわスノーパークロッジ付近にて雪上訓練開始
1350 雪上訓練終了、下山
蔵王冬合宿最終日、我々の隊は残すところ屏風岳のみであった。幕営装備はデポしたため荷物は軽く、もう一つの隊によるトレースもあったため、朝は快調なペースで進んでいった。一瞬で杉ヶ峰を通り過ぎ芝草平までたどり着いた。視界は開けており、蔵王の樹氷原を見渡すことができた。このまま行けばすぐに屏風岳にたどり着くだろうと思った。しかしその考えは甘かったようだ。屏風岳の登りにさしかかると、昨日までのよりよっぽどひどい踏み抜き地獄であった。簡単に胸まではまってしまう。木の枝をつかみ、踏み台にしながらなんとか這い上がるも次の一歩で再び穴にはまるというのを繰り返す羽目にあった。メンバー全員悪戦苦闘しながらなんとか道を作り出す。そしてなんとか屏風岳山頂まで上がったがその頃には雲の中で展望は望めなかった。下りはもう一つの隊によるトレースをたどると楽に芝草平まで戻ることができた。南隊に感謝である。その後も問題なく進み、すみかわスノーパークまで戻った。(木下記)
蔵王冬合宿山行記 南隊
メンバー CL亀岡(3) SL須田(3) 山村(3) 種谷(2) 加納(1) 畑(1)
12/26
天候:雪
04:30 集合
07:00 前烏帽子登山口入山
12:00 前烏帽子岳
13:40 後烏帽子岳
16:00 蔵王山岳会小屋 幕営
前烏帽子岳登山口から入山した。風は穏やかで、雪は少し積もっていた。スタートからわかんを履いた。標高があがるにつれ徐々に風が強く、天気が悪くなってきた。前烏帽子を過ぎ、時間をかけて後烏帽子に到達した。頂上のかぜは非常に強く、すぐに風を避けたくなるほどであった。写真をとり、すぐに下降をはじめた。初日の行程はあとはテントを建てるだけだったのだが、この下山が非常に大変だった。踏み抜きがひどく、まともに歩ける雪ではなかった。なので、蔵王山岳会小屋に目標を変更し進み始めた。その過程でも、踏み抜きは多く時間がかかった。なんとか小屋に到着し、幕営した。夜にはケーキを食べ、盛り上がった。(畑記)
12/27
天候:晴れのち雪
0430 起床
0645 蔵王山岳会山小屋、出発
1245 屏風岳
1420 杉ヶ峰
1510 前山付近、幕営
前日の様子から屏風北側の尾根は藪が酷そうだったので、蔵王山岳会小屋の西側の斜面を適当に登ることに。小屋から斜面基部までは決して楽しくはない藪漕ぎであったが、斜面自体は程よい雪の付きで非常に快適であった。尾根上は予想通り藪が埋まっておらず、一歩一歩藪との駆け引きを楽しめた。踏み抜けば万歳で、先頭を代わってもらえるが、大抵先頭を変わった相手も数メートルでまた踏み抜くので、思ったより早く再び自分の番が回ってくる。屏風岳山頂を経てもしばらく踏み抜き天国は続いた。芝草平の手前辺りからようやくまともに歩けるようになったが、杉が峰から再び踏み抜き天国に突入し、もううんざりというところで北から縦走して来た隊を発見し、その日の行動を終了した。日中の行程がストレスの溜まるものであったためか、この日の夜のテントは実に盛り上がった。(須田記)
12/28
天候:雪
0400 起床
0550 前山付近、出発
0810 刈田岳
0910 熊野岳
1000 地蔵山
1100 熊野岳避難小屋
1420 澄川スノーパーク、下山
この日は、前日とは打って変わって順調に進んだ。幕営地から刈田峠をへてエコーラインまでは前日に北隊がつけたトレースが残っていたし、それ以降も終始踏み抜くことはなかった。馬の背では視界がなかったが、短い間隔でポールが打ってあり、迷うこともなかった。まさにこの世の春!(真冬だが)といった心持ちで行程をこなし、澄川のスキー場を駆け下った。(須田記)
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