大雪山系縦走(2018/08/23〜29)

December 25, 2018

メンバー:CL網野(3)、SL杉森(2)、山本(1)、須田(1)、木下(1)

8月24日

天候:曇り 
0740 旭川駅
0906 旭岳登山口 ロープウェイ利用
0955 姿見駅 入山
1140 旭岳
1330 北海岳分岐
1450 白雲岳避難小屋 小屋泊

 怒涛の剣合宿から1週間、僕は懲りずにまた山へ来ていた。今回のルートは旭岳〜十勝岳、北海道のハイライトともいえる稜線を辿る。入山初日のこの日は台風が迫っていたこともあり、ロープウェイで姿見まで登り、白雲岳避難小屋まで行きそこで停滞をかますことに。


 姿見駅で旭岳をバックに写真を撮り、いざ出発。旭岳はなるほど活火山なだけあって、登山道には砂礫が多くやや歩きづらい。ただ、山頂の向こうに広がるなだらかで雄大な稜線(と明日の小屋での停滞)を思えばそんな登りも辛くはなく、あれよあれよと2ピッチ程で山頂へ。


 縦走路に入ると他の登山客とすれ違うこともほとんど無くなり、いよいよ始まったな、と気合が入る。あいにくのガスで景色は楽しめなかったが、幅の広い稜線にひょろひょろと道の続いている感じはとても新鮮で、まさしく「でっかいどー」といったところであろうか。白雲岳に差し掛かると所々雪渓が残っており多少肝を冷やしたが、入山から6時間程で早々と避難小屋着。管理人はダルビッシュ似の渋いあんちゃんであった。(須田記)

姿見駅から旭岳をバックに

25,26日(停滞日)

天候:台風

 

 台風接近の影響で避難小屋に2日停滞した。停滞1日目はみんな小屋においてある漫画を読んで過ごした。気分はNEET。朝起きて飯食べて漫画読んで寝て漫画読んで飯食べて寝た。立つのはトイレ行くときと漫画取りに行くときだけ。

 

 停滞2日目もほぼ同じで、漫画に飽きたので音楽を聴いていた。隣で同じく避難していた他大学のワンゲル部はトランプなどをして盛り上がっていたが、うちはほぼ会話0。漫画のページをめくる音だけ聞こえる。とてつもなく暇だった。全然動いてないし明日からちゃんと足動くか心配になるレベルだった。

ニートのみなさん

27日

天候:晴れのち雨

0300 起床

0410 出発

0750 忠別岳

1020 化雲岳

1130 天沼

1340 トムラウシ山

1410 南沼キャンプ指定地

 

 起床時刻の10分ほど前に僕は窓から差し込む月明かりで目を覚ました。台風後というのもあったが非常にきれいに見えた。出発後、しばらくはガスっていて少し濡れてしまいとても寒かったが、日が昇ってくると徐々に晴れ、西の空には虹が架かっていた。道は平坦でありひたすら歩を進める。忠別沼を過ぎ、忠別岳山頂に到着すると雲海が広がっていた。さらにこれから進む稜線とトムラウシ山も望むことができた。さらにさらに、網野さんが教えてくれたのだが、ブロッケン現象という珍しいものも見ることができた。詳しいことは各自で検索してください。

 

 再び歩き始め、五色岳を通過し、化雲岳へ。道中広大な景色が広がり、「パソコンのデスクトップ画像に使われてそう」などと言いながら写真を撮ったり楽しんでいた。停滞後ということもありみんなテンションが上がっていたのだろう。山本なんかは化雲岳山頂で踊り出す始末である。

 

 そしてあとは本日のメイン、トムラウシ山を残すのみとなった頃、なんだか怪しい雲がもくもくと、、、。これ以降我々は晴れ間を見ることはなかった。「神々の遊ぶ庭だ~」「ロックガーデンだ~」などと盛り上がっていたのだが天気は急変し一気に視界は悪くなった。行動時間はすでに10時間近く、またキャンプ場の水が涸れている可能性があったためトムラウシ前の沼で水を2~3L汲み、最後の坂を登った。そこまで長い坂ではなかったのだがとてもしんどかった。そしてなんとかトムラウシ山登頂&キャンプ場到着。長い一日だった。(木下記)

忠別岳にて

28日

天候:曇のち雨

0320 起床

0440 出発

0630 三川台

0800 ツリガネ山

1020 コマヌプリ

1240 双子池キャンプ指定地

 

 アラームの故障により、20分遅れて起床してしまったため、10分遅れで出発した。幕営地から三川台に続く登山道の途中で、300m程先に黒い毛玉を発見。初めは鹿かなんかだと思ったが、毛玉が二本足で立ち上がったため、ヒグマだと判明した。一瞬死を覚悟したが、幸いにも向こうがこちらの存在に気づき、登山道から離れる形で走り去っていった。その後の三川台に続く稜線では、巨大なヒグマの糞がいくつかあり、クマの痕跡が多く残っていたため、熊鈴を大きく鳴らし、ペースを上げてすばやく通過した。

 

 三川台を少し進んだ先には少し登山道が開けたビバーク地と、そこから続く水場への踏み跡があり、その踏み跡に迷い込んでしまった。数分して異変に気づき引き返すと、途中で背丈ほどのヤブが生い茂っているものの僅かに踏み跡が残っている道があり、認めたくはなかったがこれが登山道だと分かった。このあたりから双子池キャンプ指定地まではこのようなかなり濃いヤブに隠れた登山道が続いた。おまけに道もぬかるんでおり、湿気ヤブぬかるみの三重苦に苦しめられた。しかしコースタイムもヤブを多少考慮したタイム設定だったようで最終的には1時間ほど巻いてキャンプ指定地に到着した。キャンプ指定地は予想していたものと大分異なっており、水たまりの影響もあってかテントを張るスペースはほとんど無かった。キャンプ指定地についた頃からは雨が振り出した。(山本記)

笹薮にほとんど埋もれた登山道(この道はまだましな方)

29 日

天候:曇り

0320起床

0440 出発

0620オプタテシケ山

0830美瑛富士避難小屋分岐

0940 美瑛岳分岐

1130十勝岳

1220上ホロ避難小屋

1500十勝岳温泉 下山

2330札幌駅 解散

 

 眠い目をこすりながら双子池キャンプ地を離れ、オプタテシケ山の登りにかかる。寝起き一発目で標高を上げなければならず、少々辛いものがあったが気合いで登り切るしかない。網野さんはしきりに「一発目だからむしろ楽」論を提唱していたが果たして本当なのだろうか。7合目あたりで休憩をとり周りを眺めるが大して綺麗というわけでもなく、なかなかやる気が出ない。その後もそれなりに登りがありそれもまたネガティブな感情を加速させる。十勝岳の登りではありえないくらい沈む砂利に苦しめられた。本当にありえなかった。疲れが溜まっていたこともあり、隊員たちも辛そうにしていた。

 

 結局、十勝岳には1.5h巻いて到着し、避難小屋には2.5h巻いて到着した。翌日の天候や隊員のモチベーションを鑑みてその日のうちに下山することにした。下山が決まってからの足取りは皆軽く、15時に十勝岳温泉に下山した。前評判に負けずとも劣らない温泉で汗を流し、初めて自分で計画した長期山行の成功を再確認できた。全体を通してマイナーな登山道であるが故の整備不足や道迷い、熊への恐怖などはあったものの、海を渡っていくだけの価値は十分にあったと言えるだろう。(杉森記)

 十勝岳にて

 せっかくなので総括を、この北海道の計画はもともと去年に計画されていて、僕と杉森も参加する予定であったのだが中止となってしまった。今年はリベンジということで、去年よりも日数が多く取れそうだったので縦走路をトムラウシ温泉から十勝温泉まで伸ばしての実施となった。結果的に杉森と協力してみんなで無事に下山できたのでなによりよかった。全員がはじめての海を跨いでの北海道の山行であり、長いアプローチの予約やらガスも含めた買い出しなど、普段とはちょっと違う準備が必要だった。実際行ってみると、飛行機に乗り遅れそうになったり、ガスが買えると思っていた場所で買えずに遠くまで買いに走ったり、旭川駅で寝てたら追い出されたりなど、色々とあった。でも、そういうのも含めて皆で旅行に行っている感じがして楽しかった。

 

 山の中では生憎時期が悪くてほとんど曇りや雨だったが小屋での停滞や半藪漕ぎの登山道も終わってしまえば良い思い出だ。1年生と杉森も山中は雨とひどい登山道にげんなりしていたけど、振り返ってみれば楽しかったと思えるような山行になったのではと思う。個人的にはビビリなので、滅多に遭遇することは無いと知っていてもヒグマの存在は恐ろしかった。だけど、あまり整備されていない登山道やワイルドなテン場、濾過が必要な水、ヒグマに怯えるのも、雄大な北海道の大自然の中、身一つで自立して生活している気がして、僕はこういうのが好きで山登りをしてるんだと改めて実感できた。北海道、ほんとに良いところでした。

 

 下山してからは札幌観光をして、その後は北海道在住OBの黒川さんと山崎先輩にお世話になった。日本山岳会の建物をお借りして食事まで用意していただき、とても手厚くもてなして頂いた。縦走中のことや北海道の沢登り、スキー、部活の事もいろいろ話をして盛り上がった。ありがとうございました。(網野記)

 札幌にて、北海道在住のOBと歓談

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