0304中央アルプス縦走
メンバー:長谷川(CL,3)、見原(SL,2)、大橋(2)
3/4(快晴)
0940千畳敷入山
1120木曽駒ケ岳
1150天狗山荘
1340宝剣岳
1500天狗山荘 幕営
前日に仙台から18きっぷで移動し、駒ケ根駅でステーションビバークをした。始発のバスに乗り込み、始発のロープウェイで千畳敷に入山した。2月に発生した大規模な雪崩のデブリの横を通り、八丁坂を直登した。アイゼンがばっちり決まる中木曽駒ケ岳に登頂。天狗山荘に幕営装備をデポし、宝剣岳に向かう。登りでは2ピッチスタカット、下りでは2ピッチ+懸垂下降を行った。宝剣岳手前は夏道沿いにトラバースせず、直登して登り切った。天狗山荘の陰で幕営させていただいた。
3/5(晴れ)
0400起床
0600発
0920極楽平
1030濁沢大峰
1220檜尾岳避難小屋
明るくなってから八丁坂を下り始めた。朝日を浴びながらの下りはとても気持ち良かった。千畳敷からはサギダルの頭を巻くように登った。その際、雪崩を考慮し、コンテとスタカットを行った。そこからは夏道沿いに固い雪面の稜線を進んだ。濁沢大峰の周辺は岩場のトラバースがあり、ややいやらしかった。檜尾岳は偽ピークが多く思ったより遠くに感じた。檜尾避難小屋はトイレもある冬においては最高な避難小屋だった。(見原記)
3/6
二つ玉低気圧の通過が予想されたため朝のうちに停滞を決めた。10時頃天候が安定した時間に檜尾岳までの登りのルートを確認した。ロープをださずに登った。この日の天候は想像よりも悪くなく行動できた可能性もあった。
3/7(晴れのち曇り)
0400起床
0800発
0950熊沢岳
1100東川岳直下
1230東川岳 幕営
起床後一度檜尾岳まで登り、稜線上は風も弱く視界もあったので木曽殿小屋まで目指すこととした。熊沢岳周辺から固い雪面のトラバースが連続した。前爪やピックを使い慎重に通過したがロープは出さなかった。進むにつれて視界が悪くなっていき風もだんだんと強まっていった。
東川岳直下(視界50m程)での雪面の下り気味のトラバースの際、大橋が西側斜面を100m程滑落した。スコップや銀マットなどを失ったが幸い軽傷で済んだ。20m程自力で上がり、残りはロープで確保しながら登山道に復帰した。集中を切らした結果このような事故にあってしまった。下山後部員やOBで議論を重ね原因究明やこれまでの活動の穴を洗い出す作業を丁寧に行った。木曽殿小屋までは距離が無かったので進んだが視界不良、また凍傷の懸念もあったため東川岳直下10mほどの岩陰で幕営した。風も防ぎきれず整地もうまくいかないなど条件は悪かったが意外にも回復した。翌日以降の方針として、危険箇所通過の時間が短いという事で空木岳方面に進むもしくは、天候が好天せず大橋がこれ以上動けないようなら救助要請もありうることを考え、念のため在仙に連絡した。
3/8(くもり)
0400起床
0800発
0850木曽殿小屋
1330空木岳
1345駒峰ヒュッテ
ガスが晴れ、風が弱くなるのを待って出発した。木曽殿小屋で休憩するといった選択肢もあったがそのまま登るのがもっとも天候がよいといった予想からそのまま登った。大橋は前日の精神的影響もあり、空木岳の登りで長谷川がガイドコンテ、適宜スタカットで登った。だんだんとガスが濃くなって大変な登りとなったがなんとか通過した。空木岳第二ピークトラバース、第二ピーク後雪稜では全員でスタカットをした。空木岳山頂は視界50〜100m程で雪崩の危険があったためコンテをしながら駒峰ヒュッテまで下った。とりあえずは危険地帯を通過でき安心した。
3/9(晴れ)
0400起床
0600発
0830小地獄
1130大地獄
1400マセナギ
1555林道終点
1630菅の台 下山
初め視界200m程だったが、森林限界では完全に視界が晴れた。前日踏んだ空木岳方面も展望がきいた。小地獄は夏道のトラバースを避けて懸垂下降2ピッチ、スタカット2ピッチで突破。赤布を探すのに苦労したが数自体はそこそこあった。大地獄は鎖場のある細い尾根でマセナギまで慎重に進んだ。二つの地獄は文字通りの地獄であり、まだつづくのかと何度も思わされた。その後はペースを上げて下山した。結果的にワカンはほとんど使わなかった。池山尾根の下山には不要と感じた。